英国政府は、ロンドンでのサミットで、宇宙法の見直しと破片除去ミッションへの財政支援を発表することにより、国際的なリーダーシップを発揮します

2022年6月23日 投稿ニュースで投稿

英国のビジネス・エネルギー・産業戦略省は本日、第4回「宇宙の持続可能性」(スペースサステナビリティ)サミットにおいて、軌道環境の保護に向けた一連のイニシアチブの策定に着手することを発表しました。英国政府の「スペースサステナビリティに関する計画」には、衛星コンステレーションの大幅な増加と宇宙環境の急速な変化を反映することを目的とした、軌道コンステレーションに関する委任立法と関連規制の見直しが盛り込まれています。また、英国におけるスペースシステムのライセンス交付プロセスや、宇宙機の安全な運用を可能にして持続可能な宇宙の利用を奨励する第三者賠償責任保険にも一層重点が置かれています。同計画では英国のリーダーシップの必要性も強調されており、アストロスケールが今後数か月間で資金調達を目指す既存デブリの除去(ADR)、運用終了後の衛星の軌道離脱、軌道上サービスおよび製造ミッションなどの活動に対する500万ポンドの投資についても改めて確認されました。 

アストロスケール英国社長のニック・シェーブは、次のように述べています。「この度の英国政府の発表を歓迎いたします。この発表では、政府が英国宇宙庁や欧州宇宙機関(ESA)のミッションに寄与し、軌道上サービスやADRミッションに継続的に投資していくことが示されました。こうした投資は、英国のリーダーシップの確立、雇用の創出、急成長するこの業界の商業化を進める絶好の機会となるでしょう。アストロスケールは、2030年までに軌道上サービスを日常的な活動にすることを目指しています。その実現のために、英国政府が公約として掲げる委任立法の見直しと、CONFERS、IAF、GSOA、SSC、パリ平和フォーラム、世界経済フォーラム、UKspaceなどの国際的な政策パートナーが推進する取り組みを補完する政府の規制改革を大いに支持してまいります。」  

英国のジョージ・フリーマン科学大臣は、次のように述べています。「有効な規制がないまま、宇宙開発競争がまるで米国の西部開拓時代のような状態になれば、スペースデブリの危機増大という結果を招くおそれがあります。スペースサステナビリティに関する計画を本日発表したのは、ひとえにこれを危惧しているからです。この計画は、規制の面で英国がリーダーシップを発揮するための取り組みを示す一連の声明です。これらを実現することで、商用宇宙業界はより安全で持続可能なものとなり、持続可能な衛星や宇宙ミッションに向けた打ち上げライセンスと保険にかかるコストを低減させて、責任ある衛星プログラムに報いることができます。」  

本日の発表では、宇宙に関する新しい基準の確立も公約に掲げられました。この公約では、スペースサステナビリティに関する既存のガイドラインや原則に存在するギャップを埋め、宇宙活動のライフサイクル全体で持続可能性のベストプラクティスを確立することを目指します。アストロスケールは、UKspaceの軌道上サービスおよび製造(IOSM)ワーキンググループの共同議長として、今後数か月間実施される見直しと業界内の協議を支援できること光栄に思っております。  

今後、国際的なパートナーとも協力しながら、英国政府、英国の産業界、学術界、法律および金融の専門家の間のパートナーシップが実現することが期待されます。これにより、英国における規制改革の優先事項と、国内および多国間で展開される他の課題の足並みをそろえる多くの機会がもたらされることでしょう。  

アストロスケール米国のグローバル宇宙政策担当バイスプレジデントであるチャリティー・ウィーデンは次のように述べています。「規制の調和がとれれば、事業者、特に大規模なコンステレーション運用者による軌道上での行動指針が形成されます。また、規制環境も盤石になるので、EOLやデブリ除去といった軌道上サービスの発展にもつながります。」  

、英国は関連する宇宙システム技術に投資し、英国が2030年までにニック・シェーブはこう付け加えています。「軌道上サービスのグローバル市場は、2030年までに44億ドルに達すると予測されています。それを踏まえ、英国は関連する宇宙システム技術に投資し、2030年までにグローバル市場で10億ドルを獲得するという目標のもと、軌道上サービスおよび製造(OSAM)市場で世界的に優位に立つ必要があります。今後10年にわたって事業者と軌道上サービス企業が繁栄するには、世界トップクラスの商業環境と規制環境を整えなければなりません。そのために、今すぐ行動を起こすべきなのです。」