ADRAS-J(Active Debris Removal by Astroscale-Japan)ミッションは、軌道に存在する実際のデブリへの安全な接近を行い、デブリの状況を明確に調査する世界初の試みです。これはデブリ除去を含む軌道上サービスにおいて不可欠な要素であり、本ミッションでは、捕獲・軌道離脱を除くすべてのRPO(ランデブ・近傍運用)過程を実証します。

デブリの状況をより深く理解し、持続可能な宇宙環境を確保

私たちは生活の多くの側面で人工衛星に依存しています。人工衛星を活用したサービスが、私たちの安全の確保や情報の伝達に貢献しているのです。しかし、ますます多くの人工衛星が打ち上げられるようになり、軌道の混雑やスペースデブリの脅威が増大しています。

アストロスケールは、スペースデブリの追跡・除去を含む軌道上サービスに取り組んでいます。デブリ除去 (ADR) におけるリーダーシップを発揮し、宇宙の経済と環境の未来を確保するために必要なことを世界の舞台で実証します。

ADRAS-Jは、軌道上に実在する大きなデブリの状態について調査することで、その未来への道を拓きます。

Mission:

アストロスケールは、大型デブリ除去等の技術実証を目指す宇宙航空研究開発機構(JAXA)の商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズⅠの契約相手方として選定、契約を受けて、ADRAS-J(Active Debris Removal by Astroscale-Japan)を開発しました。

ADRAS-J は、日本時間の2月18日深夜にニュージーランドのマヒアにある Launch Complex 1 からRocket Labのロケット「Electron(エレクトロン)」により打ち上げられました。非協力物体である日本のロケット上段への接近・近傍運用を実証し、長期間軌道上に存在するデブリの運動や損傷・劣化状況の撮像を行います。本ミッションは、実際のデブリへの安全な接近を行い、デブリの状況を明確に調査する世界初の試みです。

なお、CRD2のフェーズII(契約相手方はまだ選定されていません)に関しては、デブリの捕獲と除去も含まれます。

ADRAS-Jアストロスケールロゴ
adras j と astroscale チーム

Technology:​

ADRAS-J は、すでに地球低軌道(LEO)にある日本のロケット上段に対して、捕獲・軌道離脱を除くすべてのRPO(ランデブ・近傍運用)過程を実証し、デブリの状況をより正確に把握するための観測データを提供します。このRPOは、デブリ除去を含む軌道上サービスにおいて不可欠な要素です。

Policy:

ADRAS-Jミッションでは、日本政府が2021年11月に公表した「軌道上サービスを実施する人工衛星の管理に係る許可に関するガイドライン」を踏まえ、安全性や透明性のための措置を講じます。 

このガイドラインのもとで許認可を受けることにより、ADRAS-Jミッションは軌道上サービスに関する国の規制のあり方についても、世界に先駆けて示す先駆的なミッションとなります。

また、ADRAS-Jがミッションを通じてこの規制の有効性を示すことで、軌道上サービスの実施が促進されることも期待できます。 

アストロスケールは、スペースデブリや軌道上サービスに関する規制や政策作りの議論にこれからも積極的に貢献していきます。 

宇宙航空研究開発機構ロケット本体を搭載したアストロスケールADRAS-J

軌道上サービスの実施に係る透明性確保のための情報開示 

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軌道上サービスの実施に係る透明性確保のための情報開示 

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プレスキット

ミッション内容や技術など、ADRAS-Jについて詳しくはこちらのプレスキットをご覧ください。英語版は左、日本語版は右側からご覧いただけます。

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