スペースデブリ問題に取組むアストロスケール シリーズEで累計調達額210億円を達成

投稿日 2020年10月13日 カテゴリー ニュース

スペースデブリ除去を含む軌道上サービス専業の宇宙ベンチャーとして世界最大級

持続可能性な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(以下、宇宙ごみ、デブリ)除去サービスに取り組む、株式会社アストロスケールホールディングス(本社:日本、創業者兼CEO:岡田 光信、以下「アストロスケール」)は、この度、シリーズEの追加調達として、リードインベスターの株式会社エースタート(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:渡邊一正)が運用するファンドをはじめ、5月発表の株式会社アイネット(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:坂井満)に加え、清水建設株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:井上和幸)、スパークス・イノベーション・フォー・フューチャー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:見學信一郎)が運営する宇宙フロンティアファンド、ヒューリック株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:吉留学)からの第三者割当増資により、シリーズE総額で約55億円の調達を実施し、累計総額で約210億円の資金調達を達成しました。

2013年の創業以来、約1年半毎に資金調達を達成してきたアストロスケールは、現在5ヶ国で約140名を擁するグローバル企業へと成長を遂げました。英国では、軌道上でのサービス業務を行うミッションの運用基盤として、最先端の国立軌道上サービス管制センターをオックスフォードシャー州ハーウェルに構え、今年度打ち上げを予定している大型デブリ除去実証衛星機「ELSA-d(エルサディー)」の運用に向け準備を進めています。また、2019年に開設した米国拠点では、デブリ問題に事業開発や法規制の面から取り組み、各業界リーダーや政策立案者と密なコミュニケーションを醸成しています。加えて、今年6月には子会社のイスラエル拠点を設け、衛星寿命サービス(LEX※1)技術の発展を担っています。

アストロスケール創業者兼CEOの岡田光信は、以下のように述べています。

「創業から7年半を経て、ようやくデブリ問題の認知度が高まってきました。他方で宇宙空間におけるデブリの脅威は日々増しています。地球の持続可能性を維持するためにも、宇宙技術の利用の安全を担保することは必要不可欠です。今回のシリーズEは、デブリ課題解決に世界に先駆けて乗り出した当社が、デブリ除去を含む軌道上サービスの技術開発と事業化を推し進め、市場を牽引する為に必要不可欠な資金調達です。」

株式会社エースタート 代表取締役 CEO 渡邊一正氏は、次のように述べています。 「スペースデブリ問題は、人類が避けて通れないSDGsの大きなテーマとなりうる一つで、私達の日常生活から未来にも関わり、様々な業界へ影響を及ぼす深刻な課題です。アストロスケールは、この課題解決に向けて、その影響力はもちろん、比類なき技術力においても世界をリードする企業です。エースタートは、シリーズC以降、同社の圧倒的な成長を後押しするように継続して出資をしてきました。今後も、アストロスケールのデブリ除去を始めとする新しい軌道上サービス推進という前人未到の挑戦が、人類の明るい未来を切り拓いていけるよう、全力で応援してまいります。」 ​ ​

最近では、国際宇宙ステーションが宇宙ごみとの回避を余儀なくされた事例や、衛星コンステレーションの勃興により増加の一途を辿るデブリ問題について、国連、各国政府、産業界リーダーが警鐘を鳴らしています。重要な社会インフラとして宇宙からのサービスやデータを安心して活用できるよう、アストロスケールはデブリの低減・除去、軌道上サービスのミッション実現に向け、スペースデブリという世界でも最も複雑な社会課題に対して、技術、ビジネスモデル、法規制に取り組んでいます。

回転状態に対するデブリの捕獲や、非協力物体に対する近傍接近、ランデブ・ドッキング、軌道離脱を一連のシステムとして世界で初めて実証実験を行うELSA-dは2020年度中の打上げを予定しています。​ ​

アストロスケール シリーズE 引受先(五十音順:

  • ASエースタート1号投資事業有限責任組合(運営:株式会社エースタート)
  • 株式会社アイネット
  • 宇宙フロンティアファンド(運営:スパークス・イノベーション・フォー・フューチャー株式会社)
  • 清水建設株式会社
  • ヒューリック株式会社

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