スペースデブリ(宇宙ゴミ)除去サービスを開発するアストロスケールがシリーズCを達成 〜グローバル展開に向け民間企業と資本提携〜

宇宙機の安全航行を目指し、スペースデブリ除去サービスの開発に取り組むASTROSCALE PTE. LTD. (本社:シンガポール、創業者兼CEO:岡田光信、以下 ASTROSCALE) は、既存金融投資家 (株式会社産業革新機構、株式会社ジャフコ、三菱UFJキャピタル株式会社) に加え、株式会社エースタート、そして新たに航空会社ANAを傘下に持つANAホールディングス株式会社、切削工具メーカー オーエスジー株式会社 (OSG) からの出資を受け、シリーズCとして25百万米ドルを確保、累計総額で約53百万米ドルの資金調達を達成しました。

現在二つの人工衛星を開発するASTROSCALEは、来年初旬までに微小デブリ計測衛星「IDEA OSG 1」を、2019年前半にデブリ除去衛星実証機「ELSA-d」の打上げを予定しています。今回の資金調達により、英国子会社の設立・拡充に加え、グローバル市場へ対応するべく、8月1日付けでグループCOOを迎えます。新たなマネジメント体制のもと、国際競争力を高める他、宇宙協力分野に於けるさらなる拡大・深化を目指します。

宇宙空間には、1センチ以上のスペースデブリが軌道内に約75万個存在し、地球の軌道上の衛星や宇宙機を脅かす深刻な問題となっています。持続可能な宇宙利用の為にも、今後加速度的に増加するスペースデブリへの対策として、デブリ除去サービスの確立が急務とされています。こうした中、ASTROSCALEではビジネスモデル、技術、規制・条約を同時に解決する民間企業の立場から、同サービスの技術実証や事業化を促進しています。

ASTROSCALE創業者兼CEO岡田光信は、以下のように述べています。「今回のシリーズCでは、これまでの金融投資家に加え、ASTROSCALEの取り組みに賛同する事業会社より出資を受け入れました。デブリ除去サービスは、宇宙利用の持続性確保に加え、近年高まる、宇宙空間における運行管理の議論に不可欠です。ANAの長年に渡り安全運航を堅持する知見や、グローバル市場を主導するエアライングループとしての経験を同事業へ活かしたい所存です。また、世界33ヶ国に拠点を構え、自動車・航空産業をはじめ、世界のものづくりを支えてきたOSGは、高品質なツールの提供のみならず、デブリ除去衛星の量産に多大な貢献をもたらすと考えています。」


株式会社産業革新機構(INCJ)について
INCJは、2009年7月にオープンイノベーションの推進を通じた次世代産業の育成を目指して、法律に基づき設立された会社です。総額約2兆円の投資能力を有しており、革新性を有する事業に対し出資等を行うことで産業革新を支援することをミッションとしています。INCJは、投資・技術・経営等で多様な経験をもつ民間人材によって運営されており、法令に基づき、当社内に設置している産業革新委員会にて、政府の定める支援基準に従って投資の可否の判断を行い、日本の産業革新に資する投資を実施いたします。

INCJの詳細については、 http://www.incj.co.jp/をご覧ください。

 

英語のプレスリリースはこちらからご覧ください 。