アストロスケールが民間世界初デブリ除去衛星ELSA-dの打上げ・軌道投入に成功
2021年3月23日 持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(以下、宇宙ごみ、デブリ)除去サービスに取り組む、株式会社アストロスケールホールディングスは、日本時間3月22日にカザフスタン バイコヌール宇宙基地から打ち上げた、スペースデブリ除去技術実証衛星「ELSA-d (End-of-Life Services by Astroscale – demonstration)」の軌道投入に成功したことをお知らせします。ELSA-dを搭載したソユーズロケットは15時7分(日本時間)に打ち上げられ、計画通り飛行、高度約550kmで衛星分離し、衛星から受信したテレメトリにより通信の正常を確認しました。
スペースデブリの捕獲と除去に必要なコア・テクノロジーを初めて軌道上で実証するELSA-dのミッションは、軌道上サービスを拡大し、将来の世代のために安全で持続可能な宇宙の実現をビジョンとして掲げるアストロスケールにとって重要な一歩となります。ELSA-dは電力状況等のヘルスチェック(健康状態の確認)を完了した後に、実証実験に挑みます。
ELSA-dプロジェクトマネージャーの飯塚清太は、以下のように述べています。 「数年の歳月をかけ設計・開発に携わってきたチーム皆の想いを乗せて、ELSA-dが無事打ち上がり、ロケットからの分離・軌道投入の成功を英国の軌道上サービス管制センターから確認しました。この後は、ELSA-d搭載機器のチェック等を経て、初期運用フェーズに移行します。」
創業者兼CEOの岡田光信は、以下のように述べています。 「ELSA-dの打上げ、軌道投入の成功を大変喜ばしく思います。創業以来、幾多もの困難や複雑な課題に直面しましたが、チームが真摯に取り組み、絶え間ない努力と成長を重ねてきた結果と言えるでしょう。ELSA-dが無事ミッションを完遂し、デブリ除去技術を確かなソリューションとして宇宙業界へ提供できるようになることで、宇宙の持続可能性実現への重要な役割を担い、業界全体へ責任ある行動を更に促すことが可能となるでしょう。」
ELSA-d について詳細は、PressKitからご覧ください
ELSA-dの運用構想(Concept of Operation: ConOps)はこちら(動画)