星空に希望の光を

2020年4月8日配信 ブログに投稿

シニアプロジェクトマネージャー、Sean Ainley

新型コロナウイルスの蔓延により、2020年代は不安な幕開けとなりました。しかし、最近起こったことに希望の兆しを見い出すならば、これは私たちが本質的にどのように結びついているかを思い出させる、良い機会だったかもしれないということです。私たちは同じ空気を吸い、同じ生態系を共有し、既知の全生物の唯一の故郷として皆、このはかない惑星に住んでいるのです。このウイルスの蔓延が私たちの日常生活に与えた影響を考えると、人類に明日が来ることを当然のことと見なすことはできません。明るい未来は保証されるものではなく、私たちが共通で直面する問題を認識し、自分自身、周囲の人々、そして次世代のために何が正しいかを見極め、懸命に取り組み、努力して目指すものなのです。

アストロスケールは、そうやって私たち全員に影響を与える可能性のある環境問題に取り組むために創業しました。それは軌道環境で人間によって生成された宇宙ゴミ(デブリ)の増加の問題です。私たちが日常生活の様々な側面で人工衛星に依存するようになるにつれて、それが存在する軌道はますます汚染され、危険な状態になっています。以前は、スペースデブリを除去するために必要な技術が存在しなかったり、十分なサポートが得られなかったり、実行するのに法外な費用がかかったりしました。こういった課題はまだ残っていますが、テクノロジーは持続可能性に向けて、現実的に前向きに取り組めるレベルにまで進歩しています。さらに、立法に携わる政府側と民間のビジネスリーダーの間に、この問題を解決するためには政策の転換が不可欠であるという共通の認識があります。私たちは共に、ほぼ文字通り、伸ばしていた手が星々に届き、持続可能な明日を追求するために必要な措置を講じることができるところまで来ているのです。

アストロスケールはこのビジョンを強く信じ続け、この課題に取り組むために世界各地に拠点を設けてきました。日本拠点で最終試験段階に入っている、アストロスケールによるEOLサービスを実証する衛星「ELSA-d」は、今年後半に打ち上げ予定です。これは将来に向けた大きな最初の一歩で、宇宙空間で非協力型のランデブ・ドッキングを実証します。アストロスケールの英国拠点では、ELSA-dの技術をさらに進化させ、故障した衛星やその他の軌道上のデブリを除去するための商業的に実現可能なソリューションを開発しています。アストロスケールUSは、軌道環境の持続可能性確保への市場を開発するために必要なソリューションを追求しています。

我々アストロスケールのグローバルチームは協力して、デブリ除去の技術、政策、ビジネス上の課題を解決し、軌道環境の責任ある使用というグローバルな目標に向けて社会を変えて行くよう努めています。このウイルスの世界的大流行への 対応を模索して、今後数ヶ月は落ち着かない日々が続くでしょう。しかし、アストロスケールは、過去数千年にわたって人類を前進させてきたのと同じ精神を持って、ビジョンを貫き努力を続ければ、その多大な尽力は実を結ぶと信じています。困難な時期に希望の兆しとして宇宙を見つめ続け、今日自分たちができることをやり、より明るい明日を築くために必要なことをやる決意を固めましょう。