アストロスケール、NEDOによる研究開発支援の「SBIR推進プログラム」に採択

2022年1月18日に 投稿ニュースで投稿

持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(宇宙ごみ、以下、デブリ)除去サービスを含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングスの子会社で人工衛星の製造・開発を担う株式会社アストロスケール(本社:東京都墨田区、代表取締役 小山貴義、以下「アストロスケール」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(New Energy and Industrial Technology Development Organization、以下、「NEDO」)の「SBIR推進プログラム」のフェーズ1に採択されました。

本プログラムは、政府機関が提示する研究開発テーマについて、社会課題の解決に資する研究開発を行うスタートアップや中小企業を選定して、全3フェーズで支援するものです。当社は、公募時に重要項目の一つとして挙げられた「宇宙開発における課題解決のための技術開発」テーマにおいて、人工衛星への継続的な利用を実現するため、デブリ除去や修理、寿命延長などの軌道上サービス事業の市場成長と競争力向上を可能とする最適なサービスインターフェース仕様の比較検討および将来の衛星システム仕様の検討を行います。

アストロスケール代表取締役の小山貴義は、以下のように述べています。 「NEDOのSBIR推進プログラムに選定されたことを大変嬉しく思います。軌道上サービスは、宇宙経済圏の持続的利用を可能にする基盤インフラとなるものであり、当該サービスインターフェース技術の開発は市場全体の発展に大きく寄与するものです。アストロスケールはインターフェース単体のみならず、軌道上サービスシステム全体の開発そして法規制にも取り組んでおり、この強みを活かして開発を進めていきます。」

サービスインターフェース技術は、軌道上サービスの提供を可能とするコア技術の一つであり、同技術の標準化はサービス市場拡大や他事業者との競争力向上をもたらす重要な手段です。アストロスケールは、宇宙環境の持続的発展に大きく寄与する軌道上サービスに専業で取り組む世界初の民間企業として、軌道上サービス全体の勃興・浸透・市場形成の促進を目指しています。

また2021年7月、当社は経済産業省より、令和2年度補正宇宙開発利用推進研究開発(宇宙船外汎用作業ロボットアーム・ハンド技術開発)を受託し、宇宙船外汎用作業ロボットアーム・ハンド技術、自律制御技術、ロボット手先の転換を可能とするインターフェース技術を含むロボットシステムの研究開発を進めています。さらに、低軌道衛星の運用終了後の除去に備える標準化装備として、同年11月に軽量・低コストのドッキングプレートを発表しており、これら取組みを通じて、当社は軌道上サービスに対応するインターフェースの開発と標準実装の推進を加速させます。 ​ ​

これらの最新プロジェクトの範囲は、標準化の傾向とAstroscaleの軌道上サービスインターフェースのスイートの全体的な開発を加速します。プロジェクトは、Astroscaleが最近発売したドッキングプレートに基づいて構築されます。これは、磁気およびロボットの両方のキャプチャシステムで将来の除去に備えて衛星を準備するための柔軟なサイズオプションを備えた軽量で低コストの装備です。また、LEXILife Extension In orbit)サービサーに搭載されているAstroscaleのロボットドッキング機能を利用して、静止軌道にある衛星の運用寿命を延ばします。前例のない数の衛星が今後10年間に打ち上げられることを計画しているため、Astroscaleの複数のインターフェース技術に関する深い経験は、持続可能なサービス活動を実現する上で重要な役割を果たします。