宇宙ごみ除去のアストロスケール 元ORBCOMM・OneWeb出身者が経営陣に就任 〜2020年世界初デブリ除去衛星実証機打上げに向けグローバル展開を更に加速〜

投稿日 2019年11月20日 カテゴリー ニュース

宇宙機の安全航行を目指し、スペースデブリ(以下、宇宙ごみ、デブリ)除去サービスに取り組む、株式会社アストロスケールホールディングス(本社:日本、創業者兼CEO:岡田 光信、以下「アストロスケール」)は、新たにエンジニアリング部門を統括する経営陣として、ジーン・フジイ(チーフエンジニア)氏とマイク・リンジー(最高技術責任者(CTO))氏を12月9日付で迎えます。宇宙業界において長年のキャリアと経験を誇る両名が、本社・開発拠点の日本に在籍することで、エンジニア組織内の意思疎通や指揮運営のさらなる向上を目指します。

オーブコム(ORBCOMM)出身のフジイ氏は、リソース調整を含む複数プロジェクトの管理を中心に、各国のエンジニアチームを束ね、高品質のエンジニアリングを推進できるよう務める一方で、ワンウェブ(OneWeb)社出身のリンジー氏は、技術部門の企画・戦略、将来ミッションの設計など、アストロスケールの今後の市場・顧客開拓に寄与します。現在4カ国にまたがる拠点と密に協働することで、商業的・技術的観点から将来のミッションの創出へ貢献したい考えです。フジイ氏の衛星開発のエンジニアリング・マネジメント経験とリンジー氏が有する技術戦略・ミッション設計のスキルとが相互に補完し合い、当社の目指す「宇宙機の安全航行の確保」、「持続可能な軌道の次世代への継承」へ多大なる貢献を果たすことでしょう。

宇宙業界の中でも、民間分野の技術マネジメントや人工衛星開発・設計において25年超の経験を有するフジイ氏は、前職のオーブコム社で宇宙セグメント部門のヴァイス・プレジデントとして、開発・テスト・打上げ等を管轄する他、複数の製造工程から成る小型通信コンステレーション衛星の軌道上運用まで多岐に渡り業務を担当してきました。以前は、Orbital Sciences Corporation (現:ノースロップグラマン)で、首席システムズ・エンジニアとして、低軌道(LEO)から静止軌道(GEO)上の商業通信衛星の複数プロジェクトを率いてきました。

リンジー氏の直近は、ワンウェブ社周波数戦略ディレクターとして、ミッションデザインやシステムズエンジニアリング、開発評価等に留まらず、法規制に関わるコンプライアンスや周波数調整なども担当してきました。これまでアメリカ航空宇宙局(NASA)やグーグル社、ワンウェブ社でコンステレーション構想を牽引してきた経験から、小型衛星の軌道離脱の必要性と軌道の持続性確保へ情熱を注いでいます。

創業者兼CEOの岡田 光信は、以下のように述べています。「素晴らしい牽引力を持つ、フジイ氏リンジー氏両名の当社経営陣への就任は、宇宙の軌道上整備を目指すアストロスケールが、次なるステージを迎え進化する様子を示唆していると言えるでしょう。グローバルチームの活躍により、スペースデブリ除去が商業価値を生み出し、今後10年以内には、現在のロードサービスのような定常的なサービスとして普及するでしょう。」

新たにCTOに就任した、マイク・リンジー氏は以下のように述べています。「宇宙環境の持続可能性確保の動きは刺激的であり、危機迫るものです。こうした問題に、責任の在り方や技術革新における新たな基準をも定義しながら、解決に挑む素晴らしいチームへ参画する事が出来、非常に光栄に思います。」

チーフエンジニアのジーン・フジイ氏は次のように述べています。「スペースデブリ除去衛星開発に最前線で取り組むアストロスケールへ加わり、新規技術開発に貢献できる機会を大変光栄に思います。」

アストロスケールは、2013年の創業以来、約153億円(140百米ドル)の資金調達を終え、4カ国で100名以上を擁する組織へと成長を遂げています。2020年に打ち上げを予定する、デブリ除去実証実験機「ELSA-d(エルサディー)」は、現在システム組立・試験を迎えており、引き続きデブリ問題解決の為、技術・ビジネスモデル・法規制と世界各拠点で取り組んでいます。

英語のプレスリリースはこちらからご覧ください 。