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アストロスケール仏国の2026年上半期:成長と前進の半年を振り返る

掲載日  カテゴリー ブログ
Astroscale France Team 2026

2026年上半期の6カ月間で、欧州における宇宙の持続可能性は、共通の「目標」から、具体的なスケジュール、パートナー、そして政府の支援を伴う「プログラム」へと大きく前進しました。その変化の中心にいるのが、アストロスケール仏国です。私たちは欧州の宇宙エコシステム全体でパートナーシップをさらに深め、衛星の軌道離脱ミッションに関する契約を締結しました。また、フランスを代表する重要な経済イベントの一つにアストロスケールを代表して参加するとともに、急速に成長するチームに新たなメンバーを迎えました。

ここでは、2026年上半期を形づくった主なマイルストーンを振り返るとともに、それらが今後数カ月、そしてその先の未来に何をもたらすのかをご紹介します。

防衛と国家の自律性を重要課題に

欧州の安全保障環境が急速に変化する中、防衛と国家の自律性は、2026年後半に向けた私たちの取り組みにおいて重要なテーマとなっています。宇宙は国家の重要インフラとしてますます認識されるようになっており、アストロスケール仏国も、自律的で安全かつレジリエントな宇宙運用を支えるうえで、今後さらに大きな役割を果たしていけると確信しています。

こうしたニーズに応えるため、防衛分野で求められる基準に適合するようITセキュリティを強化し、防衛関連契約への入札とその履行を可能にする体制を整えています。また、この分野における能力強化を目的としたイノベーションプロジェクトも進めています。こちらについては、今後さらに詳しくお伝えしていく予定です。さらに、欧州のレジリエンスにとって重要性が高まっている静止軌道(GEO)における監視および早期警戒を支援する機会も追求しています。欧州の自律的な宇宙能力の発展に貢献していくうえで、こうした取り組みはアストロスケール仏国にとって重要な優先事項です。

Exotrailとの契約締結:軌道上で進む日仏協力

4月には、複数の軌道・ミッションに対応する衛星の設計、製造、運用を専門とするExotrailと、2030年までの衛星デオービットミッション能力の開発に向けた契約を締結しました。これまでのパートナーシップをさらに発展させる今回の契約は、軌道上移動、ランデブ・近傍運用、そして衛星の運用終了に関する技術を対象としています。

契約は、エマニュエル・マクロン大統領と高市早苗首相の立ち会いのもと、東京のアストロスケール本社で締結されました。本プロジェクトは、商業的に成立し、拡張可能な軌道上サービスを実現していくうえで、産業や国境を越えた連携がいかに重要であるかを示すものです。

こうしたパートナーシップは、宇宙エコシステム全体に重要なメッセージを発信しています。今日の宇宙経済において、協業はもはや代替手段ではなく、競争力の源泉になりつつあるのです。

Choose France:フランスを代表する場での存在感

6月には、創業者兼CEOの岡田光信と私が、ヴェルサイユ宮殿で開催された第9回「Choose France Summit」にアストロスケールを代表して参加しました。Choose France Summitは、エマニュエル・マクロン大統領が主催する年次イベントで、「投資、生産、イノベーションの拠点として、なぜフランスを選ぶのか」というテーマのもと、世界各国のビジネスリーダーが一堂に会します。2026年は、フランスの産業の未来を形づくる分野として、AI、デジタルインフラ、脱炭素エネルギー、電子機器・半導体、宇宙、そして欧州の産業・技術面での自律性に関わるテクノロジーに特に焦点が当てられました。

今回の参加は、アストロスケール仏国が本格的な成長フェーズに入っていることを示しています。トゥールーズに欧州技術拠点を設立し、パリへの継続的な投資も進める中で、私たちは欧州で最も活気ある宇宙エコシステムの一つであるフランスへのコミットメントをさらに強化しています。同時に、宇宙産業の将来を形づくる能力の構築に取り組むフランスの政府機関やパートナーとの関係もより一層深めています。

安全でレジリエントかつ持続可能な宇宙運用への需要が高まる中、フランスでの事業基盤をさらに拡大できることを誇りに思います。また、フランス政府、マクロン大統領、Business Franceから継続的な支援をいただいていることに、心より感謝しています。

ミッションを支えるチームづくり

あらゆるパートナーシップ、契約、そして大きな注目を集める調印の舞台裏には、それらを実現するチームの存在があります。そして2026年上半期、アストロスケール仏国のチームは大きく成長しました。

年初以来、フライトダイナミクス、組み込みソフトウェア、AIV(組立・統合・検証)、IT、人事などの各分野で、10名の新たなメンバーを迎えています。

欧州の「Zero Debris」実現に向けて

防衛と国家の自律性に加え、「宇宙の持続可能性」は私たちの活動を一貫して貫く重要なテーマです。私たちは、2030年までにデブリ発生を実質ゼロにする軌道環境の実現を目指し、宇宙コミュニティが連携する欧州宇宙機関(ESA)の取り組み「Zero Debris Charter」に署名しています。また、ESAのワーキンググループの一つに参画し、Zero Debris実現に向けた技術開発全般にも貢献するなど、政策をめぐる議論にも積極的に関わっています。

さらに、PERSEI Spaceが主導する、ESAの「FIRST! Technologies in Sustainability for Future Space Transportation」プログラムの新たなシステムスタディ「ECO-Tethers」にも参画しました。ECO-Tethersプロジェクトでは、エレクトロダイナミック・テザーを活用した、推進剤を必要としない軌道上推進およびデオービット技術について評価を行います。その目的は、運用終了後の衛星を要件に沿って適切に処分し、長期的なデブリ発生を抑制するとともに、より持続可能な宇宙輸送アーキテクチャの実現につながる、実現性の高いシステムレベルのソリューションを明確にすることです。私たちは、ランデブ・近傍運用、デブリ関連ミッション、軌道上サービスで培ってきた運用経験を提供することで、持続可能性という目標を実際のミッション設計へと落とし込むことに貢献できることを大変うれしく思っています。

欧州では今後、IRIS²のような重要インフラの運用が本格化していきます。こうしたインフラがそのライフサイクルを通じてレジリエンスを維持するためには、軌道上サービスと宇宙の持続可能性が不可欠だと私たちは考えています。そして、まさにそのようなミッションを支えることを目指して、私たちは今、能力の構築を進めています。

「これは、欧州が掲げる持続可能性への目標を、実用的で実装可能なソリューションへと変えていくための重要な一歩です。」

しかし、私たちの取り組みはまだ始まったばかりです。重要なミッションの遂行、各種スタディの推進、そして新たなパートナーシップの構築に向けて、アストロスケール仏国はこれからも、次なる挑戦に応えられるチームづくりを続けていきます。