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ミッション情報

アストロスケール英国、Orpheusミッションの重要設計審査を完了し、英国の宇宙領域認識能力を強化

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A CGI image of the Orpheus satellites, 2 satellites in formation.

- アストロスケール英国は英国国防省のOrpheusミッションの重要設計審査(CDR)を無事完了しました。

- Orpheusミッションは、防衛通信、航行、作戦を保護し、重要な国家インフラを支援するために必要な宇宙天気情報を開発することを目的としています。

- このミッションは、軌道上での活動を理解・予測し、それに対応する英国の能力を向上させる上で重要な役割を果たします。

持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去を含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングス(以下、アストロスケール)の英国子会社であるAstroscale Ltd(以下、アストロスケール英国)は、英国国防省が主導する Orpheusミッションにおいて、重要設計審査(Critical Design Review:CDR)を無事完了しました。本成果は、宇宙領域認識(Space Domain Awareness:SDA)および情報・監視・偵察(Intelligence, Surveillance and Reconnaissance:ISR)を支援する英国の新たな能力の実現に向けた重要な節目となるものであり、英国の宇宙分野における長期的なレジリエンスの強化に貢献します。

Orpheusミッションにおいて、アストロスケール英国は、下請け事業者である Open Cosmos社が製造する2機の衛星の運用を担い、密集編隊飛行を通じて、宇宙領域に関する重要なデータを提供します。これらの衛星の開発は、Open Cosmos社が有する小型衛星開発における実績を基盤としつつ、アストロスケール英国からの設計面での重要な知見を反映して進められています。本ミッションは、英国国防科学技術研究所(Dstl)からの重要な技術支援に加え、米国海軍研究所(U.S. Naval Research Laboratory)およびカナダ国防研究開発機構(DRDC)といった国際パートナーからの貢献を含む、緊密な協力体制に基づくパートナーシップのもとで遂行されています。これらの衛星は、現地観測データおよびリモートセンシングデータの収集を通じて、軌道上で新たに発生する脅威の予測および軽減を可能にし、英国の宇宙領域認識能力のさらなる強化に貢献します。

重要設計審査(CDR)は、ミッション設計の成熟度を確認し、衛星の統合準備段階への移行を正式に承認するための重要な評価プロセスです。本ミッションに関する515万ポンドの契約は、英国国防科学技術研究所(Dstl)より、BAE Systemsを通じて、Serapisフレームワークの下でアストロスケール英国に授与されました。

Mission Patch of the Orpheus Mission

アストロスケール英国は、オックスフォードシャー州ハーウェルに拠点を構え、本ミッションの運用を担当します。同社は、ELSA-dおよび ADRAS-Jミッションを通じて培ってきた豊富な軌道上運用実績を有しており、ランデブー・近接運用(Rendezvous and Proximity Operations:RPO)の分野において、世界をリードする専門的な知見と技術力を備えています。これらの能力は、Orpheusミッションの成功に不可欠であるだけでなく、軌道上サービスや宇宙安全保障といった、英国が掲げるより広範な戦略目標の達成においても極めて重要です。アストロスケール英国は、宇宙における運用の自由を確保しつつ、さまざまな妨害から保護するための中核的な役割を担っています。

今回の重要設計審査(CDR)の達成は、宇宙分野に対する国家的な関心が一段と高まる中で迎えられた重要な節目となります。英国政府は過去1年間にわたり、宇宙を戦略的に極めて重要な領域として位置づけ、その取り組みを強化してきました。その姿勢は、昨年発表された現代産業戦略や戦略防衛見直しをはじめ、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙安全プログラムを含む国際的な取り組みへの参画拡大などにも明確に表れています。

Orpheusミッションは、英国独自の能力開発と緊密な国際協力を組み合わせることで、こうした取り組みの流れに直接的に貢献しています。また本ミッションは、共通の宇宙領域認識(SDA)および情報・監視・偵察(ISR)の目標を推進するため、同盟国と連携して取り組むという英国のコミットメントを体現するものです。

重要設計審査(CDR)の完了を受け、アストロスケールおよび Open Cosmos社を含む産業パートナー各社は、システム統合およびミッション準備に向けた、プログラム実施の次段階へと移行します。Orpheusミッションは、政府および産業界パートナーとの緊密な連携のもとで着実に成熟度を高めており、2027年の打上げ予定に向けて順調に進捗しています。次のフェーズでは、宇宙領域認識における英国の新たかつ強靭な能力の実現に向け、必要とされる厳格な保証プロセスを維持しながら、ミッションの飛行準備に重点を置いて取り組んでいきます。