アストロスケール JAXA公募の世界初大型デブリ除去等の技術実証パートナー(CRD2※1)に選定

投稿日 2020年2月12日 カテゴリー ニュース ,

宇宙機の安全航行を目指し、スペースデブリ(以下、宇宙ごみ、デブリ)除去サービスに取り組む、株式会社アストロスケールホールディングス(本社:日本、創業者兼CEO:岡田 光信、以下「アストロスケール」)のR&D拠点である株式会社アストロスケールは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)がスペースデブリ対策の事業化を目指し実施する、世界初の大型デブリ除去を目指すプロジェクト(商業デブリ除去実証、CRD2※1)のフェーズIの契約相手方として選定されたことを発表します。

CRD2プロジェクトは、軌道上にある日本由来のロケット第二段を対象に、2段階で「世界初の大型デブリ除去」の実証実現を目指すものです。昨年10月に公告されたフェーズIにおける技術提案要請(RFP: Request for Proposal)に基づき、2022年度までのキー技術実証を目指し、当社アストロスケールが提案書の提出を行い、契約相手方として選定されました。フェーズIでは、事業者による衛星製造・打上・近傍制御を含む運用の実施 • 軌道上デブリの運動観測データの取得・納入を行います。

アストロスケールでは、2013年の創業以来、世界に先駆けデブリの低減・除去策として、軌道上サービスの実現を目指し、今後打ち上がる人工衛星が寿命を迎えたり恒久故障の際に除去を行う、宇宙機の除去(EOL ※2サービス)や、既存デブリ除去(ADR※3 サービス)の技術開発を進めてきました。2020年には、デブリ除去の為の実証実験衛星「ELSA-d(エルサディー)」の打上げを予定しており、設計・開発から運用までに培われる知見を、CRD2プロジェクトでも活用する考えです。また、長期に渡り安全で持続可能な宇宙環境を目指す為、技術開発に加え、ビジネスモデルの確立、複数の民間企業や団体、行政機関と協働し、規範やベストプラクティスの策定に努めています。

アストロスケール創業者兼CEOの岡田光信は、以下のように述べています。「日本が世界初のデブリ除去実証として取り組む連携事業者候補として選定されたことを大変光栄に思います。当社アストロスケールでは、デブリ除去技術開発で世界をリードし、信頼性・品質とコストのバランスをとったデブリ除去サービスをグローバルに提供することで、市場を牽引したいと考えています。また、フェーズIで得られる具体的なデータは、既存デブリの脅威に関して注意喚起や除去策を講じる上で大変な訴求力を持ち、国際社会の議論の場でも重要な役割を担うことでしょう。本プロジェクトの成果として、デブリ除去が新規市場として確立され、現在のロードサービスのように定常化することが創業当初からの願いです。宇宙の商業利用元年と言われる令和元年度、将来の宇宙環境の持続可能性確保の為にも、これまで以上にチームが一丸となり取り組む所存です。」

※1 Commercial Removal of Debris Demonstration の略称 ※2 EOL: End-of-Life の略称 ※3 ADR:Active Debris Removal の略称

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JAXA商業デブリ除去実証(CRD2)の詳細はこちら(日本語のみ)

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